伴奏者へ渡す楽譜の製本方法
奏者が伴奏者に渡す際、どのように製本していますか?演奏会やリハーサルでは楽譜の扱いやすさが演奏のスムーズさに直結します。特に伴奏者は、ピアノを弾きながらページをめくるという作業をこなさなければならず、楽譜の製本が不適切だとめくりにくい、ページが閉じてしまうなどの問題が生じます。
このブログでは伴奏者にとって使いやすい楽譜の製本方法を解説します。
楽譜製本の基本ポイント
読みやすさを重視
伴奏者に楽譜を渡す際、原本を渡す場合もありますが書き込みや返却が気になる場合コピー譜を製本して渡す場合がほとんどです。
楽譜の読みやすさは演奏のスムーズさに直結しますので、コピーの際に曲がる、橋が切れる、解像度が低いなどが無いように注意してください。視認性の高い楽譜を用意することが重要です。
さらにプロ同士の製本ではページめくりのタイミングを考えて同じページをもう一枚繋げたり、伴奏者にとって弾きやすいページ順まで考えることもあります。
楽譜のサイズとレイアウトの調整
ピアノ伴奏用の楽譜は通常A4サイズですが、場合によっては(2ページなど少ないページ数)A3見開きの方が便利なこともあります。
レイアウトは、書き込みをすることもありますので適度に余白も残して製本しましょう。
実践編1・蛇腹製本
必須アイテム
今回私が用意したのは、ダイソーのマスキングテープ(白・柄なし)とテープカッター。カッターはハサミでもOK!
テープを切る作業が一手間あったり、ハサミがベタつくのが気になるので最近はマスキングテープカッターを使っています◎
実践
まずは楽譜を並べていきます。
このとき、1mmあるかないか、くらいの隙間を開けておきます。(隙間があると蛇腹になりやすく、めくりやすさUP)
上から、3~5cmにカットしたテープを貼っていきます。
白色なので、裏ではなく表に貼っても気になりません。上、真ん中、下と3箇所テープでとめてくださいね。(スタジオなどで3点どめと呼ばれています)
表に貼るメリット
裏ではなく表に貼るメリットは、くっつかないということです。楽譜同士を少し隙間を開けてテープを貼りますので、裏から貼るとめくるときにテープの粘着部分同士がくっついてめくりにくい場合があります。
このくっつきは意外と深刻な問題で、これが気になってパウダーを塗る奏者もいて、目の当たりにしたことが何度もあるので、シビアなコンチェルト等で私が製本するときも裏に貼るときはベビーパウダーなどをつけてくっつき防止をします。
表に貼れば楽譜同士がくっつくこともないので安心ですね。表に貼る場合、柄のマスキングテープよりはやっぱり無地で白色が視認性が良いです◎
実践法2・本型製本
合奏のスコアなど、楽譜をホッチキスや糊などでとめ、仕上げをするときに背表紙にあたる部分を最後に市販の製本テープを貼ります。これはマスキングテープより、しっかりとした素材の製本テープが良いです。
まとめ
伴奏者に渡す楽譜の製本は、演奏をスムーズに進めるための重要な準備のひとつです。
製本は少し手間のかかる作業ですが、演奏の成功を支える大切な準備。
自分がもらって嬉しい楽譜は人がもらっても嬉しい楽譜であるはず!
丁寧で思いやりを持って準備ができるといいですね!
あなたの楽譜が、素晴らしい演奏の一助になることを願っています^^