知らなきゃヤバイ!クラリネットのセッティング基本のキ!
あなたは完璧?クラリネットの組み立て方、置き方、掃除の仕方。リードやリガチャーの正しい付け方など楽器を吹く以前の大切な基本を解説します。
パーツの名称
全部知ってる?まずは各主要パーツの名前を覚えましょう!
- マウスピース(歌口)
- バレル(タルとも呼ぶ)
- 上管
- 下管
- ベル
- キィ・リング
- サイド・キィ
- トーンホール(穴)
- レジスター・キィ
- ジョイント(楽器の繋ぎ目・結合部)
- 指かけ
- リガチャー
- リード
クラリネットの組み立て方
クラリネットの組み立ては正しい手順を守ることが演奏しやすさに影響します!
正しい組み立て手順
ジョイントのコルクに薄くコルクグリスを塗っておくと組み立てやすくなりますよ!(毎回塗らなくて大丈夫です)
ベルを下管に回しながら接続します。下管を持つときはキィのない場所を持つか、キィを強く握らないように気をつけます。
写真の⭕️で囲んだ二本のポストは強いので、ここに親指をかけて回しながらセッティングするとキィの負担が減ります💡
①の写真の矢印のように下管を持っている左手はキィ・リングを押さないように持ち、上管を持つ右手はキィ・リングを押して持ち、回しながら接続します。②の写真のように、上管と下管の連結キィがぶつからないように注意して組み立てます。
マウスピースとバレルを接続します。(先に上管とバレルを接続したくなるかもしれませんが、リードとリガチャーを取り付けた後のマウスピースをバレルに取り付けると、力加減や持ち方によってはリガチャーが外れてしまう可能性があります)
マウスピースにリードとリガチャーを取り付けます。詳しくは次の章をご参照ください。
バレルを持って上管と接続します。
マウスピースのセッティング
マウスピースにリードを取り付けよう!その前に、、、
リガチャーが先?リードが先?問題
教本には大体、リガチャーをマウスピースにつけてからリードを滑り込ませるようにして取り付けると書いてあります。が!正直どちらが先でも良いです笑
なぜリガチャーが先!が主流になったのか
それは、リードを先に取り付けてリガチャーをはめるとき、リードの先端を傷つけてしまう悲しい事故を防ぐためです。慣れてくると意外と多く起こる事故でもあるので、取り付けるときはよーく気をつけましょう!
ちなみに私はリードを先につけてからリガチャーをはめる派です!よーく気をつけてるのでこれまでにリードを傷つけたことはありません。以下は私流でお話しします。
リードが左右にズレていないか、リードの先端はマウスピースと同じ位置に揃っているかしっかりと確認します。
リガやーを被せるとき、リードやマウスピースに当たらないようによーーーーく気をつけて取り付けます。
リガチャーをリードの皮の切れ目に合わせて位置を決め、ネジを閉めます。
リガチャーは前締めタイプも逆締めタイプも、必ずネジが右に来るように設計されています。
リードの位置
リードはマウスピースに対して髪の毛一本分くらい下にずらして付ける。って聞いたことある方多いのでは?実はこれ、もう古い情報なんです。10年以上前に出版されている教本ではスタンダードな方法として書かれていましたが、技術の進歩とともに下にずらさなくても良い音で演奏できるようになりました。
人によってはリードをマウスピースより1mm上にずらすなど、吹きやすい位置に個人差はありますが、基本的にはリードとマウスピースの先端がピッタリに揃うようにセッティングしましょう。
クラリネットの置き方
クラリネットは繊細な楽器です。正しい方法で置かないと、キィに負担がかかってバランス調整が崩れます。寝かせる場合は次の手順で行います。
クラリネットは無造作においてしまうとキィがダメージを受ける可能性があります。クラリネットのキィの中でも強いのがこの2つ。これを下にして置きましょう。
テーブルなどに置く場合、ベルも一緒に机の上に置くと…
浮いてしまい、指かけ等がキィで楽器を支えることになっってしまいます。
テーブルなどに置く場合、ベルをはみ出させると転がらずに置けますよ!でもやっぱり…
スタンドを使うことが理想です!
便利ですし、キィへの負担がかかりません。間違っても、スタンドを使わずに楽器を立てることだけはしないでくださいね!
私のおすすめで愛用しているスタンドは、K&Mのクラリネットスタンド!
足が5本で安定感あるし、最大のポイントは、ベルの中にスッポリ収まること!!
ベルに入れたままケースにしまえるので持ち運びもNOストレスでとっても便利です♩
クラリネットの片付け方
クリーニングペーパーでタンポに溜まったお水を取り、スワブを通して内部の水滴をとるお掃除をします。スワブを通す前にリードやマウスピースは外しておきましょう。
分解は組み立てた時の逆順で行えればOKです♪注意する点も全く同じで、上管と下管のジョイントの連結キィたぶつからないように注意して分解しましょう。
ケースの置き方、保管場所
クラリネットはとてもデリケートな楽器です。バスクラリネットなんてケースにしまって置いているだけで自分のキィの重みでどんどんバランスが崩れていくのですから…
置き方は、キィを下にして(ケースがひっくり返った状態で)置かない。これを徹底してください。
あとは素材が木であること、タンポが多い楽器であることで、カビが生息しやすいです汗
長期間保管することになるときは指紋などをクロスで拭いて取り除いて、なるべく湿気の溜まらない風通しの良い場所で保管されることをおすすめします。
このとき、マウスピースやリードも一緒にケースにしまわず別で保管することをお勧めします。
押入れやクローゼット、風通しが良くても季節によっては窓際も湿気が溜まりやすいのでご注意ください。
まとめ
クラリネットのセッティングは、楽器の演奏にとって基盤となる大切なプロセスです。
この記事でご紹介した「パーツの名称」や「組み立て方」、「マウスピースのセッティング」、さらに「置き方」「片付け方」「保管方法」までをきちんとマスターすれば、クラリネットを長く美しい音で楽しむことができます。
正しいセッティングを身につけることは、初心者から上級者まで、全ての奏者にとって欠かせない知識です。楽器を大切に扱い、クラリネットが持つ魅力を最大限に引き出しましょう。
「知らなきゃヤバイ」ポイントを押さえ、あなたのクラリネットライフをより充実させてください♩